老人ホーム,選び方

有料老人ホームの選び方

有料老人ホームを選ぶ時に、きちんと検討せずに安易に、自宅が近い所や費用の安い施設に決めてしまうことがあります。ホームによって設備や介護サービスなどに違いがあるため事前にきちんと確認しておかないと、途中で退去するような事態になりかねません。有料老人ホームに入所する時に重視したいポイントをまとめましたので、参考にしてください。
◆立地条件:自分の暮らしたい環境に合った場所を選んでください。まわりの環境も大事ですが、家族や知人が訪ねてきやすいアクセスかどうかも重要です。施設のまわりに何があるかも事前に調べておきましょう。散歩ができる公園やスーパーなどが近くにあると便利です。自分の好きな趣味などが続けられるような環境にある施設がおすすめです。
◆居住空間
入居後は、そこで暮らすことになる居室空間。長い時間を過ごすことになる場所ですから、きちんとチェックしておきましょう。老人ホームの形態によって、用意されている部屋の大きさや設備も変わってきます。トイレやお風呂、ミニキッチンまで揃ったLDK付きのものや、トイレと洗面のみのワンルームタイプのものまで。広さと設備を確認してください。また窓からの眺めや日照なども重要です。老人ホーム,選び方,立地条件,居住空間,環境,設備

有料老人ホームの費用

有料老人ホームを検討する時に、気になるのが費用のことです。入居する際、した後にどのくらいの費用がかかるのか簡単にご説明します。
◆入居一時金
居室や共有スペース、介護サービスなどを利用する権利を得るために支払う費用です。ひらたくいうと、長期の家賃や介護サービス料を入居の際に一括で前払いするようなものです。多くの老人ホームでは、返還金制度を設けています。一定の期間内に退去した場合、入居していた期間に応じて入居一時金の一部を返還してもらえるのです。返還金の額や、率は各ホームで異なりますので、もし途中で退去する可能性があるなら、事前にどのくらいの額が返還されるのかも確認しておきましょう。
◆月額利用料
一般的には管理費+光熱費+食費+介護サービス料などがかかります。こちらも各ホームによって料金システムは異なります。パンフレットなどをよくみて、月額利用料に含まれるものは何か、含まれない料金はどのように支払うのか、を確認しておきましょう。
○管理費:共用施設の維持費、介護スタッフ以外の事務スタッフなどの人件費などに充填される費用です。○光熱費:あらかじめ月額料金に組み込まれているホーム、専用居室にメーターが設置され実費精算されるホームなどがあります。○食費:食費も一定額が決まっているホーム、利用した時だけ支払うホームなど支払い方法はホームによります。○介護サービス料:「特定施設」の指定を受けたホームであれば介護サービスには介護保険の適用が受けられます。利用者の要介護度に応じてサービス料の1割程度を自己負担することになります。介護保険法で定められた基準以上の介護を受ける場合は介護の「上乗せサービス」となり、その料金は全額負担となります。

介護保険制度

2000年に制定された制度で、40歳以上は加入が義務付けられている強制保険です。保険料は一律ではありません。各自治体によって異なり、年度毎に見直しされます。40歳から加入し65歳から介護度によって保険が利用できます。高齢者やその家族などから申請書類が提出されたのち、訪問調査や医師の意見書などを参考に、介護認定委員会で介護度が決定されます。介護認定委員会は医師などで構成されていることがほとんどです。介護度に応じて介護給付(予防給付)が行われます。
要介護または要支援認定を受けた65歳以上の高齢者は介護保険サービスを受けられます。40歳以上65歳以下であっても、老化が原因とされる病気(認知症や慢性関節リウマチなど16種が定められています)で要支援以上と認定された場合にも介護保険サービスが受けられます。
介護保険が適用されると、介護サービス利用料金の1割が自己負担となります。有料老人ホームでは、都道府県の事業者指定を受けた「特定施設」で受けられる「特定施設入居者生活介護」について介護保険が適用されます。「介護付き」「ケア付き」と表記されている老人ホームの場合は、この指定を受けているはずです(念のため、きちんと確認することをおすすめします)。

特別養護老人ホーム、特養

身体・精神に障害があり、要介護1以上に認定された高齢者が利用できる、老人福祉法で定められた施設です。都道府県知事の許可を受け、地方公共団体・社会福祉法人が運営しています。略して「特養」とよばれることもあります。常に介護を必要とし家庭での自立した生活が困難な方、家庭で充分な介護が受けられないと判断された方が対象となります。入所に際しては、本人の住民票がある市町村の担当課へ申し出て、市町村に入所判定してもらう必要があります。
全国的にもっとも多く存在する老人ホームで、入所者は約42万人いるといわれています。また入所を申し込みながら空きがなく、待機状態となっている高齢者も同じく約40万人いるといわれています。待機者の中から入所者を選ぶ際に申し込みの順番は考慮されません。介護や生活の状況を判断し、必要性の高さによって優先順位が決められているそうです。要介護4以上・単身者世帯・老老介護などの状況におかれた高齢者は、家族と暮らす高齢者に比較して優先して入所が認められるようです。そのため、入所者は寝たきりであったり認知症が進行していたりと要介護度の高い人が多いといえます。
入所にかかる費用は、利用サービス料金から介護保険適用金額を引いたものにプラスして居住費・食費などがかかります。居住費は、与えられた居住スペースの広さやランクによっても変わってきます。

認知症のグループホーム

軽度の認知症になった高齢者が利用できる施設が認知症対応グループホームです。基本的に認知症はあっても、身体介護の必要ない高齢者、状態が安定していて介護度は低い方が利用できます。5〜10人程度の少人数のグループで家庭的な雰囲気の中、共同生活を営みます。自分たちでできることは極力自分たちだけで行うのが原則です。施設のスタッフは食事や入浴、排泄、掃除・洗濯などの家事をフォローしますが、すべてやってくれるわけではありません。高齢者だけでできない部分の最小限のフォローに限られます。生活のフォローと、機能訓練などを行ってくれます。
少人数での生活なので、自分の果たす役割に責任感をもつことが求められ、自分が必要とされていることを実感するため、大人数で生活する老人ホームよりも認知症の進行を食い止める効果が高いともいわれています。ホームのある地域の催しなどにも積極的に参加し、社会とのつながりを保つ努力もされています。
グループホームは、介護保険の施設サービスの給付対象となります。入所するにあたって、入所一時金が必要になる場合もあります。月額利用料金の目安としては、施設利用料と食費、居住費、生活費含めて15〜20万円程度だといわれています。